その口臭、原因のほとんどは胃や肺ではなく、口の中に! ~口臭の種類と原因菌~
基礎研究室
2017.7.11
自分のでも他人のでも、口臭って気になりますよね。なんと、日本人の8割が気にしているといわれる口臭。その口臭にも種類があり、「生理的口臭」「病的口臭」「外因的口臭」に分けられます。このうち「外因的口臭」は、ニンニクを食べたときやアルコール、タバコなどに由来するニオイのことで、こうした口臭は一時的なものです。
「病的口臭」の原因となるのは、歯周病や進行したむし歯、ドライマウスなど口腔由来のものと、糖尿病や耳鼻咽喉や呼吸器系、消化器系など全身由来のものがあります。病気が原因の口臭といわれると心配になる人もいるかもしれませんが、口臭の80%以上は口の中が原因です。そのうち生理的口臭は、フゾバクテリウムなどの細菌が口の中の食べかすや、粘膜からはがれた細胞に含まれるタンパク質などを分解することで、口臭を発生させるのです。予防するには、歯みがきやうがいなどでお口を清潔に保ち、原因となる細菌を減らすことを心がけましょう。
予防には、毎日の食後の歯みがきはもちろん、マウスウォッシュでケアをして細菌が増殖する時間を与えないのも有効な方法。簡単なお口のケアで、口臭を気にする毎日にサヨナラしましょう。
・八重垣健編著
『臨床家のための口臭治療のガイドライン』
・川口陽子監修『「息さわやか」の科学』
・Lideaサイト
https://lidea.today/articles/474