気をつけよう!何気ないその瞬間が口臭BAD TIME 〜口臭の時間変化と強度〜
作法指南室
2017.7.11
発表者
- 口臭科学研究所 作法指南室 研究員
本日は口臭科学研究所の作法指南室より、口臭の時間による変化について発表します。みなさんは、一日の中で特に口臭が気になる時間帯がありませんか? じつは、口臭の強さは一日の中でも時間によって大きく変動しています。その変化のタイミングと正しいケアの方法を知ることで、ニオイの発生しやすい時間帯でも口臭を防ぐことができるとしたら、とてもうれしいことではないでしょうか。
まず、こちらのグラフを見てください。
これは、一日の中で変化する口臭を、主なニオイ物質のひとつであるメチルメルカプタンの濃度で示したものです。いちばんニオイが強くなりやすいのは、起床時の口臭です。みなさんも起きた時の口の中はネバネバして、不快に感じることがありませんか?それは、寝ている間に唾液の分泌量が少なくなることにより、口の中の細菌が増殖し、口臭の原因となる物質がたくさんつくられるからです。この起床時の口臭を「モーニングブレス」といいます。
一方で朝食を食べたり歯を磨くと、ニオイ成分の値は急激に低くなります。
モーニングブレス
起床時の口臭。
寝ている間に唾液の分泌量が少なくなるので、口の中の細菌が増殖し、一日の中で最もニオイが強くなりやすい。
食事をすると口臭が弱くなる理由は、食べ物を咀嚼することで唾液の量が増えるので、唾液の「抗菌」「自浄」「保護」の作用により細菌が減少するからです。ただし、食事による細菌の減少は一時的な作用でしかないので、効果的な口臭予防はやはり歯みがきをすることです。
お昼前頃になると再び口臭は強くなりますが、昼食と歯みがきでまた減少します。このお昼前、お腹がすいたときに強くなる口臭を「ハンガーブレス」と呼びます。そして夕食前にも同じパターンとなります。
ハンガーブレス
お腹がすいたときに強くなる口臭。
昼食前、夕食前の時間に発生。
一日の中で口臭は強くなったり弱くなったり、食事と歯みがきを境に変化するわけです。「口臭の日内変動」グラフを見るだけでも、口臭に対する歯みがきの重要性がわかりますね。また、口臭予防をさらに強化するなら、殺菌効果のあるマウスウォッシュを使うとよいでしょう。どこででも簡単に使えて便利です。長時間効果のあるものなら、一日中、口の中も息もスッキリできるでしょう。
・川口陽子監修『「息さわやか」の科学』
・Lideaサイト
https://lidea.today/articles/474